最後にして最初の人類

6.6/10
合計15件のレビュー
ジャンル   プロット
ランタイム   71分
言語   まだ情報はありません
書かれた   ヨハン・ヨハンソン
劇場で   07月23日 2021
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最後にして最初の人類 プロット

「メッセージ」「ボーダーライン」「博士と彼女のセオリー」などの映画音楽を手がけたアイスランド出身の作曲家で、2018年に早世したヨハン・ヨハンソンが生前に取り組んだ最初で最後の長編監督作品。1930年に発行されたオラフ・ステープルドンの同名SF小説の古典を、アカデミー賞女優ティルダ・スウィントンのナレーション、全編16ミリフィルムで撮影された旧ユーゴスラビアに点在する巨大な戦争記念碑・スポメニックの映像群、ヨハンソンが奏でるサウンドにより映像化。もともとはシネマコンサート形式で生演奏とともに上映されていた作品で、仲間たちの尽力により、ヨハンソン没後2年の時を経て1本の長編映画として完成された。

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最後にして最初の人類コメント(20)

Ihgxskmpsno
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今年86本目(合計150本目)。

同じ題名の小説(1930年)が元にあり、それを下敷きにした作品のようです。
ただ、それだとSFものになってしまうため、チトー政権において、ユーゴスラビア内に、第二次世界大戦の俗にいう枢軸国による占領や、チトー率いる人民解放軍の活躍をたたえて作られたもの(1970~1980)が、映画内に出てくる巨大建築物です(ただし、映画内ではこれらの説明は一切ない)。

内容がかなり特殊で、女性が延々と話している以外、人は一切出てきません(よって、最後の著作権表示も、音楽作者や編成責任者などで「○○役 ××」というような表記は一切出てこない)。元の小説をそのまま要約するような形だと、著作権上の問題もありますし、そもそも「終わらない」ので(70分どころか、700分あっても無理)、1930年の小説を下敷きにしながら、1970~80年の巨大建築物も絡めて、ストーリーの一節(良いところ取り、という感じ?)を作っているような感じです。

ただ、ここ(や、似たような映画評価サイト)で情報を得ているなら「そういう映画なんだな」ということで問題は起きないと思いますが、そうでない場合、「これ何ですか?」という点はやっぱり否めません。

配給はシンカさんで、最近だと「ラブ・セカンド・サイト」もこの会社の映画ですが、かなり毛色が違います。そういう事情があるため、ツイッターの公式アカウント上で、この小説(なお、日本では2004年に原作の日本語訳が発売されるも、現在では絶版。kindleなどでも無理)の序説が、許可を得て公開されています(期間限定/詳細はシンカさんの公式ツイッターアカウント)。

上記の事情により、天文(特に、太陽系)に関する知識は前提であるものの、チトー政権やユーゴスラビア政権などの知識は不要な一方、逆に哲学的な事項(人とは何か、精神とは何か、考えるとは何か…)、生物に関することなどなど、分野違いのことを次々問うてくるので(上記のように70分で、誰かが回答してくれるというわけではない)、ある種「映画版五種競技」みたいな状況になっていて、相当な知識がないと、建築物よかったなぁ…で終わりかねない感じです。

個人的には、まぁ確かに「異質な映画」だとは思うけど、こういう映画を見ることそれ自体にも教養は広まるので(理系・文系を問わない知識の向上)、特に低評価にしませんでした。

なお、1人がずっと話しかけるという性質上、「映画の英語がどこまで聞き取れるのか」という「リスニングテスト」にも使えるんじゃないかな…とさえも思います(まぁ、目的外使用だとは思いますが…。準1くらいあればいけます)。

採点は下記の0.3のみで、4.5までとしました。

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(減点0.3) この映画、2020~2021年にしては珍しいモノクロです(厳密にはモノクロではなく、「ある色」がテーマで出るが、実質的にはモノクロと言える)。そして、「登場人物が誰もいない」「複数の分野に精通していないと理解が難しい」、さらに「前提となる小説は日本では購入すらもできない」という状況であるのなら、公式サイトももう少し、どういう映画か、説明ないし、無料公開分で見せるべきだったのかな…とは思います。

(※) ここや、他の評価サイトを参考にいく分は、何の問題もないが、誰もがこういうサイトを参考にするわけではないので。

(減点なし/保留/判断不明) この映画において「海王星」という語が「最後の希望」という形で出ます。「現在では」太陽系の最も内側にある惑星は海王星です。
しかし、この映画の原作となった小説は1930年発売で、実は冥王星の発見も1930年です(実は、同じ年)。
ただ、冥王星は人が済むには明らかに適さない小さい惑星(当時。今は準惑星に格下げされている)であることは発見当時から知られていたので、あえて無視したのか、作品のほうが早くて冥王星が頭の中になかったのか、知識があると余計に混乱するなぁ…と思えました。
Cstfeualnswcus
Cstfeualnswcus
20億年後の人類から、現代の人類へメッセージが送られている。
太陽と何かの光が衝突し、太陽が爆発を起こし、地球に住めなくなったために、海王星に移住し、それでも太陽の熱で住めないために、海王星の軌道を外側に動かしているという。
映像は、旧ユーゴスラビアに点在する戦争記念碑スポメニックの映像ということだ。
しかし、そんなことはどうでもいい。この映画は、よく眠れる。久しぶりに深い眠りに入った。
睡眠障害のある人や、心配事があって眠れない人は、ほんのひとときの時間を、映画館の中で過ごしてみてはいかがだろうか。
目的外使用にあたるかもしれないが、特に何のジャンルにも属さない映画ではある。故人となった監督も、人の幸福のために役立ったということであれば、喜ぶのではないだろうか。
巨大モニュメントのイメージ映像を観ながら、都会の喧騒を離れたい方には、おすすめしたい作品だ。
ぜひ、劇場でご覧いただきたい。
Skethadrit
Skethadrit
唸るような重厚な音楽。
モノクロの寒々しく美しく迫力のある映像。
巨大なモニュメントたち。

このモニュメント群は実在のもので旧ユーゴスラビアに点在する戦争記念碑(スポメニック)なのだそう。

まるでよくあるSF映画に出てくるようなモニュメントが、映画のために制作したのではなく、現実に実在することに驚きです。
どうやら1960年頃に造られたもののよう。

未来から過去へ影響を与えることができる。
過去が変われば未来が変わる。

このタイムラインを選ばないで!
という未来から過去である現在への警告。
まさに、混乱の真っ只中にいる今の世界へのメッセージとも受け取れます。

原作者、ステープルドンは本当に見えない世界の何者かからメッセージを受け取ったのではないかしら…。
この物語は真実のように感じました。

ステープルドンは宇宙の真理をしっていたのでは?
ヨハン・ヨハンソンも気づいていたのでは??
俄然、ステープルドンに興味が湧いてきます!

賛否両論ありそう、好みが極端に分かれそうですが、おもしろかったです。

早速、原作を読んでみたくなりました。
Xmskhinpogs
Xmskhinpogs
<あらすじ>
20億年後の人類からの現代人へのSOS信号アリ
20億年後には地球には住めなくなっているらしい
20億年後には人類は海王星に住んでいるらしい
20億年後には太陽光も随分と減っているらしい
これは大変だ!「Just do it!」

<心の中のつぶやき一覧>
・これってSF作品なんだな。
・環境活動家グレタちゃんに影響されたっぽい
・巨大建造物が大好きですが、ドアップばかりで見にくい。
・もっと建造物の全体像を見せて欲しい。
・20億年後にも人類が存在し、海王星に住んでいるらしいが…逆にスゴイ!
・BGMは最高にディストピア
・マフティのハサウェイ・ノアも賛同するのでしょう。
Ceitsgenran
Ceitsgenran
このタイプの映画は初めて観た。20億年後の人類からのメッセージを読み取ろうと努力したのだが、いかんせん言葉と言葉の間を埋める音楽が長すぎて、何がいいたいのかさっぱり解らなかった。多分音楽からイメージを読み取って、行間を埋めていくことができれば、本作品も理解できたのかもしれないが、当方には音楽の素養がないので、そんな芸当は不可能だった。

ターミネーターが1984年のアメリカにやってきたのは2029年の近未来からである。本作品は20億年後だから桁が違う。そんな途方もない未来まで霊長目ホモサピエンスが存続し続けているのだろうか。人類の浅はかさを前提にすれば、世界大戦も今後何度か起きるだろうし、食糧危機や内戦や新型ウイルスのパンデミックや異常気象や巨大地震も起きるだろう。世界各地にシェルターが造られて、世界大戦や天災地変のたびに人口が減っていくし食糧も底をつく。
それでも生きられるように、人類はやがて進化を遂げるだろう。呼吸だけで生きられるとか、鉱物を摂取してエネルギーに変換できるとかいった進化だ。あるいは環境と深く結合して、風力や地球の磁力や太陽エネルギーによって生命を維持できるようになるかもしれない。
テレパシーなどの超能力もいくつか身に着ける。殆ど動かず、遠くまで届く脳波によって世界中の人と交信し、瞑想することで科学や文化を発展させることができる。言語は形を変えて、誰とでも円滑な関係性を築ける。脳が驚異的な発達を遂げて、もはやコンピュータは不要となる。あらゆる情報は人類共有となり、人類そのものが科学であり文化であり芸術となる。共有の範囲は時間軸を超えて、ついには過去とも交信できるようになる。しかし同時に人類が直面していたのは、アイデンティティの喪失であった。

当方の想像力ではこの程度が精一杯である。ただ、本作品の音楽は大変に心地のいいものであった。加えてティルダ・スウィントンのナレーション。ティルダ・スウィントンといえば映画「ドクター・ストレンジ」や「デッド・ドント・ダイ」などを思い出す。妖しくも超然とした、独特の存在感のある女優で、声もイメージも本作品にぴったりである。あの半透明のような美しい顔を思い浮かべながら、陶然として鑑賞することができた。幸せな時間であった。