台湾の女性監督ホアン・フイチェンが自身に娘が誕生したことをきっかけに、ひとつ屋根の下で暮らしながら親子らしい会話のなかった母親と向き合うさまを、自らカメラをまわして記録した家族ドキュメンタリー。名匠ホウ・シャオシェン監督が製作総指揮を務めた。母の作る料理を食べること以外に何の接点もない、赤の他人のように暮らす母アヌと娘チェン(ホアン・フイチェン)。チェンは勇気を出して母との対話を決意する。母本人のほか、親族、母のかつての恋人など、身近な人へのインタビューや対話を通じて、元夫から受けたDV、同性愛者であることの思い、社会からの抑圧など、母アヌの苦悩が浮き彫りとなっていく。そして、チェン自身も過去と向き合い、心に秘めた思いを母に伝える。第67回ベルリン国際映画祭パノラマ部門でLGBTをテーマにした作品に贈られるテディ賞に輝き、2017年アカデミー外国語映画賞の台湾代表作品に選出された。
日常対話コメント(2)
普通にしていてもそこは話をそらす親族や、微妙に食い違う姉妹などLGBTに対する考え方も扱っているが、その部分と親子の関係がつかみにくかった
ただ認めるとか許すとかという描かれ方でないのはよかった
かく言う自分も、ものすごいつらさを感じつつの鑑賞・・・
しかし、その志みたいなものが妙に伝わってきて、見入ったし、感情も動かされました。
決して面白いとはいえない(と思いますが…)この作品に見入ったのは、なかなか凄まじい生き様だったり、現代的だったりしたからかもしれません。
あと、距離感─内容と映像の距離感が絶妙な感じで、それだけでも惹きつけられたらような気がします。