吸血少女対少女フランケン

7.2/10
合計16件のレビュー
ジャンル   プロット
ランタイム   85分
言語   日本語
地区   日本
劇場で   08月15日 2009
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吸血少女対少女フランケン プロット

グラビアアイドルの川村ゆきえと「お姉チャンバラ
THE MOVIE」の乙黒えりが、壮絶な恋愛バトルを繰り広げるバイオレンス・アクション。原作は内田春菊のコミックで、監督を「東京残酷警察」の西村喜廣が務める。謎の転校生もなみからバレンタインのチョコレートをもらった水島は、それを口にすると吸血体質になってしまう。一方、水島に恋するけい子は2人を引き離そうとして屋上から転落してしまうが、科学者の父によりフランケンとして蘇り……。

吸血少女対少女フランケン 俳優

吸血少女対少女フランケン 写真

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吸血少女対少女フランケンコメント(1)

cioazbe
cioazbe
本作はわかりやすい。
内容を説明するのに三行で事足りる。

吸血鬼の少女もなみが同級生の樹権(じゅごん)に恋をした。
しかし樹権に惚れてるけい子はおもしろくない。学校の屋上で二人がキスしているのに激怒して襲い掛かるが、誤って転落死してしまう。
ところがけい子の父はマッドサイエンティストであり、けい子をフランケンシュタイン(のクリーチャー)として蘇らせる。かくして樹権を又にかけた吸血少女もなみvs少女フランケンけい子との戦いが始まった。

そこに血しぶきのあがるグロ描写。プラス美少女。『片腕マシンガール』や『お姉チャンバラ THE MOVIE』などの共通する「美少女スプラッタ」の系譜。いや、そんな系譜が存在するのかは知らないけれど。

グロ描写ということでは、冒頭から血が噴水みたいに降り注いだり、腕や足がちょん切られたり、真っ赤な頭蓋骨が露出したりと意味不明のスプラッタ戦闘。
ラストバウトのもなみvsけい子戦は、さらに荒唐無稽なことに。
しかも生理学的グロというより漫画的グロ。血はポンプ使ってますってくらい噴き出るし、人体切断も刃物をちょっと当てたくらいでバサバサいっちゃう。

これだけでも十分におバカなのだけど、さらにリストカット部やガングロ部など、独特の世界観をかもし出すキャラクターが盛りだくさん。
というか、ビジュアルでノーマルなのは吸血少女もなみくらいで、後に改造フランケン少女になってしまうけい子はゴスロリ。

つーか、リストカット部って何ソレ?なわけですが。全国大会もあって、ただひたすらカッターで手首を切るだけ。手首から血が出る演出より、その無意味な流血でワイワイしている雰囲気の方がグロい。どうかしてる。
ガングロ部も顔の黒塗りっていうか、アフリカ賛美になっちゃってて、どこかズレてる。そこに笑いが生まれないシュールさ。苦笑いの生まれるシュールもツライが、笑いすら出ないシュールさは何と表現していいものか。

それだけなら誰も見ないところを、吸血少女もなみ役に川村ゆきえ、少女フランケン役に乙黒えりと美形を配置。
なんともこすっからいやり方してくれる。
まぁ、ビジュアル的にパンピーな人を配役されてしまったら、自主製作映画でやってくれよというノリになってしまうだろうけど。
とりあえず観てもいいかなと思う理由は、川村ゆきえが主演というファクターが大きいのだから、これはもう美少女スプラッタとしか言いようがない。

一応は恋愛要素も含んでいるが、樹権少年の存在感の薄さはヒドい。手っ取り早く少女二人のガチンコ対決に持っていくためのきっかけでしかない。
もっとも、ここでガンガンに存在感出されても、美少女スプラッタとしてはウザいオッサンになってしまうだろうけど。
20代の役者が高校男児をやっても萌えないのだから、そこは川村ゆきえや乙黒えりに譲ってくれたほうが親切というものだろう。
故に恋愛要素もオマケ的なものになっていて、その辺を許してやれる懐の大きさがないと我慢できないハズだ。

繰り返しになるが、美女が二人して高校生のコスプレした挙句、血潮とちょん切れた手足が乱れ飛ぶスプラッタをやってるから成立する映画。
だから何度でも言う、これは美少女スプラッタ映画なのだと。

では評価。

キャスティング:5(川村ゆきえや乙黒えりが出ているから及第。でもそれ以上じゃない)
ストーリー:3(あってなきがごとし。吸血少女と少女フランケンが戦うための長い前フリが大半)
映像・演出:4(全体的にチープ。それをわかってて観る分には許容範囲)
スプラッタ:6(本気グロというより漫画グロ。生理的な嫌悪感は低め。でも血はよく出る。人体破壊は高頻度)
美少女:7(そっち系の人がみたら「とうが立ってる」と言いかねない。パンピーには十分。どこかアダルトのコスプレみたいだけど)

というわけで総合評価は50点満点中25点。

わかって観る分にはオススメ。
ファミレスで食事してるのにホテル並みの給仕を要求するような見方をする人には厳しめ。