アフガニスタンのソビエト軍最強師団に捕えられた友人を助けるために戦う男ランボーを描く、シリーズ第3作。製作総指揮はマリオ・カサールとアンドリュー・ヴァイナ、製作はバズ・フェイシャンズ。監督はピーター・マクドナルド。原案・脚本・主演は「オーバー・ザ・トップ」のシルヴェスター・スタローン。原作はデイヴィッド・マレル、共同脚本はシェルドン・レティック、撮影は「フェーム」のジョン・スタニアー、プロダクション・デザイナーはビル・ケニー、音楽は「インナー・スペース」のジェリー・ゴールドスミス、衣装はリチャード・ラモット、SFXはトーマス・フィッシャー、スタント・コーディネイターはヴィク・アームストロングが担当。出演はほかに「ランボー
怒りの脱出」のリチャード・クレンナ、「太陽の帝国」のマーク・ド・ジョング、「ロボコップ」のカートウッド・スミスなど。
ランボー3 怒りのアフガンコメント(20)
トラウトマン大佐とのバディ感が垣間見れたり、少し軽いテンションの二人にシリーズの世界観が台無しに思われる軽薄さ加減。
先住民を迫害した過去からベトナムへの参入など、どのツラ下げた正義感か、ソ連を絶対悪に自分らの責任は取らない感が丸出し!?
戦争アクションとしての完成系、やはり一作目は時間が経つ毎に名作に近付いているような様が窺える。
確か、仙台ピカデリーにて鑑賞。か、日の出会館内の劇場だったのか、憶えてない。
ロッキーと双璧をなすスタローンの代表作第三弾。2020年6月に公開される最終作に向けて過去作を見直しです。
冒頭のスティック・ファイトのシーンでのスタローンの目の演技がヤバいです。戦ってる時のメッチャ殺意のある目からフッと正気に戻った時の目の演技。この時期のスタローン筋肉といい、演技といい、油が乗ってますね!なんて思ってたら本作でゴールデン・ラズベリー賞獲得との事。えー、なんで⁉️
まぁ、確かに本作では過去二作にあったベトナム戦争帰りの苦悩とかは無くなってますし、ラストのソ連軍との戦いで銃をぶっぱなせばソ連軍がわーっとやられていくのはコメディの領域に近いですし、101分の上映時間に対し108人劇中で死んでいるので「最も暴力的な映画」としてギネスに載ってたりもするらしいのですが、それでも個人的には嫌いになれないです。
本作はランボーで「ソ連は酷い国だ。アメリカ万歳!」というプロバガンダをやろうとして大失敗しているのが何ともスタローンらしいじゃないですか。劇中でランボーに協力していたアフガニスタンの兵士ムジャーヒディーンがその後のタリバンへ繋がっていくという皮肉。しかもわざわざ「全てのアフガニスタンの兵士へ捧ぐ」なんてテロップ入れちゃうもんなぁ。当時はその13年後に9.11なんて大惨事を起こすなんて思いもよらなかったのでしょうけど、今観ると色々とやらかしちゃってる印象を受けます。
ここから次回作まで20年のブランクが空いてしまいますし、失敗作としての位置付けになってる感じもある本作ですが、スタローンはバッキバキに体を鍛えてますし、嘘か真かあの火薬で傷を治療するシーンは本人が実際にやっているという話がでるぐらいスタローンが頑張ってた本作。スタローンを語る上では外せない作品なのではないかと思います。
そのソ連に抵抗していたアフガニスタンの民兵(?)。
ランボーと共に戦うんだけど、そいつらの一部が、その後タリバンとかになるんだよね~
そういう意味では、タリバンができた経緯なんかがなんとなく解る、勉強になる(?)作品。
ただ、アクション映画としては、単調でつまらない…
ってゆーか、トラウトマン大佐は、けっこう動けるのね( ゜o゜)
最新作観賞に備えて、復習。
前作から3年後のシリーズ3作目。
前作の最後、トラウトマン大佐にこれからどうするのかと訊かれ、「Day by day.」と答えてタイの基地を徒歩で去っていったランボーは、そのままタイに留まっていたようだ。
ポスターにもなっている、ハチマキをグイッと絞める後ろ姿で登場したスタローンの肉体は、シリーズ最高にパンプアップされている。
こん棒のような武器を両手に持って闘う賭け試合で、先ずはスタローンの肉体美を堪能させる。
まだソ連がアフガニスタンから撤退する前。
タイの寺院に身を寄せていたランボーをアフガンの戦場へと誘いに来たのは、トラウトマン大佐だ。この人、相変わらず主体性もなければ権限もない。
1作目で終わっていないと言っていたランボーの戦争は、ここでは終わっていると言い、断られた大佐は自らアフガンに赴き、やらかしてしまう。
母国に居場所がなかったランボーは、タイに安住の地を見つけ、自分の戦争に決着をつけたのだろう。
本作のランボーはやや人間味がある。
恩師(?)を救出する目的で自らの意思でアフガンに乗り込んでいるし、現地でゲリラたちと心を通わせる。
ゲリラのリーダーが「アラビアのロレンス」のオマー・シャリフに似てるような気がした。
重火器の敵に向かっていくゲリラの騎馬隊の姿には驚く。
ソ連の基地に乗り込んだり、ゲリラの騎馬隊と共闘したり、前作までのジャングルでの白兵戦とは戦い模様が違っていて、シリーズ中最も派手な戦争アクションだ。
少年ゲリラが欲しがった首に下げだ御守りは、前作で救えなかった女工作員の形見だと思ったいたが、シリーズを続けて観ると形が違っていることに気づいた。
色が同じなので、やはり彼女の形見だと解釈したい。
戦いを終え、大佐が運転するジープでゲリラの拠点を後にするラストシーンは、珍しく微笑ましい会話で終わる。
大事な形見を少年ゲリラに譲るのは、人と連帯することの喜びを呼び戻させてくれたことへの感謝なのだ。