ピロスマニのアラベスク
プロット
旧ソ連
07月27日 1991 劇場で
放浪の王子(1937)
プロット
アメリカ
03月14日 1950 劇場で
放浪の王者(1938)
プロット
アメリカ
01月01日 1900 劇場で
裸の大将放浪記
プロット
日本
07月21日 1981 劇場で
ジュゼップ 戦場の画家
プロット
フランス・スペイン・ベルギー合作
08月13日 2021 劇場で
宇宙人の画家
プロット
日本
07月02日 2022 劇場で
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放浪の画家ピロスマニコメント(1)
広大なロシアの大地の西端にあり、コーカサスの南、さらにその南にあるトルコとともに黒海を囲むグルジア地方を旅し、その地の古い民謡を採集していく若き音楽家の旅。
豊かな山河により添い、集い、生活する人々の古い歌声はどれもが哀愁を帯び、優しく家々や大地にこだまする。
映画は、しかし、採集された歌声の連なりは反権力者たちの集落の連なりと見なされ、押収された作曲者の記録は官憲の手に渡り、歌声の集落は悉く暴力に侵され、破壊されていく。
岩波ホールでの「放浪の画家ピロスマニ」はこの地に生まれ育った実在の画家(1862~1918)の物語。
映画はしかし、「音楽家の旅」より15年も前の作品。
デジタルリマスターされた音と映像は、豊かな山河や集落、祭に集う人々の音楽と彼らが酒を飲み語り合う居酒屋の中の風景を美しく切り取りとっていく。
その情景はピロスマニが描く絵画の中の世界と全く同じだ。
実在を描く映画と映画の中のピロスマニの絵画、虚実が重ね合わされたのどかな集落はやがて、その世界から絵画を失い人々の日常も色あせていく。
その原因は作曲家の旅を蹂躙した官憲力とは異なり、様々な人間が追い求める欲と名声と言えそうだ。
ゲオルギー・シェンゲラーヤは歴史を超え生き続ける人間世界を、美しい音楽と絵画による叙事的な風景画として描いている。