スプートニク

9.0/10
合計1260件のレビュー
ジャンル   プロット
ランタイム   114分
言語   ロシア
地区   ロシア
劇場で   03月26日 2021
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スプートニク プロット

冷戦時代のソ連を舞台に、宇宙飛行士の体内に潜んだ未知の生物が巻き起こす恐怖を描いたSFホラー。1980年代、全体主義で固められたソビエト。宇宙船スプートニク号で謎の事故が発生し、ほぼ全ての乗組員が死亡した。唯一生還したコンスタンチンは、カザフスタンのソビエト秘密軍事施設に監禁される。政府や学会から疎まれる女性医師タチアナは、軍の命令によりこの施設へ送り込まれる。そこで彼女が目にしたのは、コンスタンチンの体内に生息する“何か”だった。タチアナ役に「リリア 4-ever」のオクサナ・アキンシナ。「アトラクション」シリーズのオレグ・マロビチュコ&アンドレイ・ゾロタレフが脚本を手がけ、同シリーズで監督を務めたフョードル・ボンダルチュクが出演。ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2021」上映作品。

スプートニク オンライントレーラープレイ

スプートニク 俳優

スプートニク 写真

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スプートニクコメント(2)

fwzcwm
fwzcwm
ネタバレ! クリックして本文を読む
What would happen if you went to space without a spacesuit? ...
The vacuum of space will pull the air from your body. So if there's
air left in your lungs, they will rupture. Oxygen in the rest of your
body will also expand.
もし... 宇宙空間に宇宙服も着ずに放り出されたとしたら、あなたはどうなるのか? 都市伝説では身体が爆発したり、血液が沸騰したりとさあ大変... ってなことには実際はならないらしい。でも10秒から15秒後には、皆さんお陀仏様になるのは間違いがない、なんて、失礼な⁉ そんでもって絶対温度3K(摂氏-270℃)で気圧も存在しない宇宙空間をこのエイリアンちゃんはどのように旅をしてきたのか? そんな大切な事を説明をする親切心はロシア映画ではナイナイ。

Man has A New Inhabitant.
あたしってバカ~ッ? テッキリ米国のブルームバーグ通信が「水と違いがない」とあざけっていたCOVID-19 用ロシア製ワクチン "スプートニクV" が、半年後に国際医学学術誌『ランセット』に第3相臨床試験の結果、91.6%の免疫効果がある事が分かり、人類の希望として評価がうなぎ上りとなったことで、お隣の韓国も生産に乗り出したとされるスプートニクVの宣伝も兼ねて名付けられたのかと最初は思い込んでいた... それよりも、もしかしたらスプートニクVの元々の名前の由来の人類発の人工衛星スプートニクから映画の題名を取っているのじゃないかと、しかし、時代はずれているし、何か違和感を覚えていると... これまたブーッブー、ハズレでした。 どうもロシア語のスプートニク (Спутник) という言葉の原義の「付随するもの」という意味から発展した「旅の道連れ」「同行者」「同伴者」から、英語では "fellow traveler"を意味することで、地球を周回する人工衛星にも名付けられたとされる事から、この映画『スプートニク』は、もしろ「同行者」の意味合いが強くなりましたとさ。

この映画のセットアップと前後するおよそ37年前の1984年に旧ソビエト連邦の宇宙ステーション・サリュートで作業していた6名の宇宙飛行士が、大きな翼をもつ天使と遭遇したという宇宙飛行士の神秘的な体験談を知ってられる方もおられるかもしれない。それに関連して二人の宇宙飛行士がサリュート7の再起動を試みる活躍を描いた映画『サリュート7(2016)』でもラストにその事を感じさせるシーンも登場している。
ノスタルジックでロマンティックなセンチメンタル・ドラマを思い浮かべるようにサリュート7の窓の外には20mを越える長身で背には巨大な翼、頭上に後光のような光まであった7人の天使のようなシルエット姿のエイリアンの存在から『スプートニク』のイメージや発想が湧くのかもしれない。ただし、本作のエイリアンちゃんの姿とは真逆ですけど何か?

The situation is “voluntary,” as Semiradov doesn’t believe in orders
because “orders are not effective for highly intelligent people.”
スターリン体制下の異常なサディスティックな空間を描いた『DAU. ナターシャ(2020)』... この『スプートニク』は1983年のソ連を舞台にアブラメンコ監督の演出には冷戦のベールの陰に悪事を行った者に対する冷酷さや慈悲の心の微妙な間合いと英雄に対する賛辞を感じることができるかもしれない。
映画のシーンの約70%は、モスクワにある1959年に建てられたシェミャーキン・オフチンニコフ生物有機化学研究所で撮影され、軍事基地と強制労働収容所の間のような施設の雰囲気がそうさせたのか、画面全体に広がる、ダーク・グリーンともネイビーブルーとも見分けがつかない、しかもタチアナ医師が着るティシャツでさえ、昆虫の擬態でもないのにネイビーブルーの色が反映され、孤独で影のある色合いにキャストされているものが、柔らかく暖かくやや粗目な撮影によって、Sci-Fiテレビドラマ『アウター・リミッツ』をモチーフにアンドリュー・パターソン監督が製作した『ヴァスト・オブ・ナイト(2019)』の古典的な見た目がこの映画がアナログ時代から発信せられたようにも感じられてしまう。
エイリアンがパラサイトしているコンスタンチン宇宙飛行士の体内から捕食目的の為に夜な夜な口から抜け出し、人間の「ホルモンの司令塔」と呼ばれる脳下垂体をを食らう為に見事な早業で人の頭蓋骨を真っ二つにしている。だから施設の司令官は最高の武器を得るためにコンスタンチンの身体からエイリアンを分離させたいと...

プロデューサーの方たちは、アブラメンコ監督の新作をコンパクトな宇宙ホラーにする計画を立て、またこの作品を作るにあたってインスパイアしたのが、リドリー・スコット監督の『エイリアン』とジョン・カーペンター監督の『惑星からの物体X』だと語っていた。ただ『スプートニク』は『エイリアン』のような地球外スラッシャー・モンスターものとは幾分オモムキが違っている。

ギミックを使ったゴアな演出が、ホラー効果を大いに強め、伝統的なサスペンス的な要素に、当時の全体主義国家の現実を目の前にした恐怖が加えられている。
基本的な「映像」や「音声」を加工する場合に用いられるエフェクトをより盛り上げるために映画『DAU. ナターシャ(2020)』でも見られた、忠実に再現され特別に用意された衣装を身につけている。しかしその目的は、時代に合ったファッションやスタイルを作るためだけではなく、古めかしいレトロなSci-Fi映画の雰囲気を醸し出す目的に使われている。

"Million Scarlet Roses"
映画の冒頭、宇宙飛行士が口ずさんでいたのが『百万本のバラ 』... 元々原曲はラトビアの歌謡曲でソビエト連邦の女性歌手アーラ・プガチョワが1982年にリリースしたロシア語のカバー曲。 Million Roses(Dear Māra gave the girl life「マーラが(少女に)与えた人生」)
1987年の日比谷野外音楽堂での加藤登紀子さんのコンサートでは彼女の日本語訳をアーラ・プガチョワさんと二人並んで日本語で歌っている映像を見たことがある。
原曲は、ラトビアのレオン・ブリディスが詩を書き、ラトビア文学者の黒澤歩と小田陽子による共訳より「マーラが与えた人生」という題名が付いている。「マーラ(Māra)」とは、英語では "Great Mother" とか "Earth Mother" とか呼ばれる最高ランクの地球そのものの女神の意味で、「マーラは娘に生を与えたけど、幸せをあげ忘れた」という詩の内容がロシアの貧しい画家の恋物語とラトビアの詩の内容とはかなり違っている。
ロシアや近隣の大国から小国ラトビアが翻弄された悲しい歴史から作詞家が心にとめる「幸せを上げるのを忘れた」という詩になっている。

この映画の作者はロシアの方なのでラトビアの歌の背景なんて、そんな事は知ったことではないと思われるが、この何処から来たかもわからない、あまり可愛くないエイリアンでも、何故かラトビアの悲しみを代表しているのではないかとつい、センチメンタルな気分にもなってしまう。
そんな映画です。
otrdai
otrdai
チラシの絵面や説明みたらてっきりエイリアン対人間のバトル合戦と思いきやもっとしっかり左斜め上行くストーリー重視な展開でした。寄生、共生、生存、さあどうするか、と。脳食うエイリアンだからえぐいシーンもしっかりみせるしエイリアンもかっこよい。ラストもグッとみにしみる。なかなか傑作でした。