砂丘

6.5/10
合計13件のレビュー
ジャンル   プロット
ランタイム   00分
言語   まだ情報はありません
地区   イタリア
劇場で   04月25日 1970
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砂丘 プロット

不毛の景観の中での、アメリカの二人の青年男女が交す愛のかたちをとらえつつ、そこに現代アメリカの断層をみつめた作品。製作はイタリアの大御所カルロ・ポンティ、監督は「欲望」以来三年振りのミケランジェロ・アントニオーニ。アントニオーニのオリジナル・ストーリーを、彼自身と、サム・シェパード、フレッド・ガードナー、トニーノ・グエッラ、クレア・ペプローらが脚色。撮影は「紅ばらがひらく夜」のアルフィオ・コンティーニ、音楽はイギリスの前衛的ロック・グループであるピンク・フロイド、装置は「ローズマリーの赤ちゃん」のジョージ・ネルソン、美術はディーン・タブラリスがそれぞれ担当。出演はアントニオーニのイメージで募集された二人の新人、マーク・フレチェットとダリア・ハルプリン、ほかに、「アフリカ大空輸」のロッド・テイラー、ポール・フィックス、G・D・スプラドリング、ビル・ギャラウェイ、キャスリーン・クリーバーなど。

砂丘 俳優

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砂丘コメント(2)

Nuprieexceteec
Nuprieexceteec
ミケランジェロ・アントニオーニ監督の作品はどれも観るのに忍耐力を試される
本作はその最高峰だ
果てしなくつまらない
いや果てしなくつまらないようにわざと撮っているのだ

本作のテーマは一体何だったのだろう

アメリカは広大だ
ミケランジェロ・アントニオーニ監督もハリウッド進出でそう感じたであろう

原題の「ザブリスキー・ポイント」は、サンフランシスコからラスベガスに向かう飛行機の航空路の下にある
上空から見下ろすと、本作にあるような見渡す限りの砂漠が広がっている

もしかしたら監督も撮影前にこの光景を見たのかも知れない

前作欲望では1966年のロンドン
そして本作では1970年のLA
同じようにその若者文化を描くことがテーマだ

1970年の米国の若者達は空疎な論議に明け暮れている
やっていることは、若ければ何でも許されるというような甘えた独りよがりな行動に過ぎない
単なる遅すぎた反抗期の集団ヒステリーだ
それを全くシンパシーのない目でフィルムに残して行く

アルバイト秘書の娘が探していたのはドライブインの親父がうろ覚えでいうジミー・パターソンではなく、フィリリスとロン・パターソンのことだ
つまり彼女はヒッピーの集団ルネッサンス・フェア ―ズに加わろうと居そうな場所を探していたのだ

学生運動で浮き上がった若者とヒッピーに憧れる娘のつかの間の愛
ザブリスキー・ポイントの枯れた塩湖の底でマリファナでトリップしつつ砂まみれで愛し合っているといつしかヒッピー達と乱交状態になっている
そして愛し合った若者が大人達に殺されたことを知る
職場に戻ろうと会社に向かうと、彼女は会社の作った砂漠のリゾートで遊ぶ主婦達を目にし、秘書として目にした大人達のビジネスの会話を思い出す
若者は大人達に殺されたのだ
大人なんかみんな死んでしまえば良いのだと、彼女は砂漠のリゾート住宅の大爆破を夢想するのだ

それなら何故あれほど大規模な爆破シーンを延々と執拗に写すのだろう?
そう、これはハリウッド映画なのだ
ハリウッド映画ってのはこうなんだろ、だからたっぷりいれといたよ
そういう監督の嫌味が聞こえるような気がする
爆発シーンは米国映画らしさの表現なのだ

実はお話の筋書きなぞ、監督に取っては前作同様どうでも良いことなのだ

監督が描きたいのは彼が米国らしいと感じた風景と、そこに暮らす若者たちの行動と風俗なのだ
それだけなのだ

だからラストシーンに流れる曲はロイ・オービソンのSo Youngなのだ
なんたる皮肉だろう

期待したピンクフロイドの楽曲は肩透かしだった
全く存在感もないし、本作に使用する意義すらもない
単に超スローで撮った爆発シーンの破片の浮遊シーンに合うというだけのことでしかない
ニック・メイソンが批判するわけだ

しかし、捉えられた映像は美しい
ずっと後年のパリテキサスのような映像がもう既にここにある
また終盤の大爆発シーンはどんな特撮映画よりもリアルで、現代の今でも目を見張るクオリティがある
それだけが観る価値かも知れない
Socpoitelt
Socpoitelt
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屈折した思いを抱く青年とアンニュイな女性との一時の交流を描くアメリカン・ニューシネマ。

若き日のハリソン・フォードが出演しているらしいが確認出来ず。
出演シーンはカットされているとの情報もあるが詳しいことは不明。詳しい方がいれば教えてください🙇‍♂️

三大映画祭全てで最高賞を受賞したレジェンド中のレジェンド、ミケランジェロ・アントニオーニの作品に初挑戦!

娯楽映画とは対極をなす非常に芸術的な映画。
純文学的な作品と言っても良いかもしれない。

学生運動や物質主義に塗れたロサンゼルスを描く前半から、不毛な大地の続く砂丘地帯という閉ざされた空間での男女2人の心身の交流を描く後半へ。
そして終盤では物質主義的な都会へ帰還した青年の死と、資本主義の象徴ともいえるブルジョアやデベロッパーを豪邸共々爆破するという展開が描かれて物語は幕を下ろす。

都会という開かれている物質主義的な空間と、砂丘地帯という周囲からは閉ざされた生産性のない不毛な死の世界。
暴力と議論に塗れ、他者との関わりを持たなければ生きてゆけない世界から、社会から隔絶された世界へと逃避するという行為が、青年の心情と密接にリンクしているところが興味深いところ。また、結局世俗へと帰還した青年が社会に敗北するという展開が得も言われぬ寂寥感を醸している。

青年の殺した資本主義的な社会への報復として、そして自らもそのような社会との決別を示すため、資本主義社会におけるシンボリックな存在を崩壊させるというエンディングには、監督の主張が込められているのだろう。
同時に、爆発して宙に舞い上がった本や食料などをスーローモーションで映し、BGMにピンク・フロイドの音楽を流すという映像は非常にクールで芸術的。

しかし、クライマックスの爆破も結局は白昼夢に過ぎない。それは決して覆ることのない拝金主義的な世界、又は決して成功しないであろう学生運動への虚しさを表しているようだ。

まぁ何が言いたいかというと、アントニオーニの「君たちのやりたいことはわかる。でも学生運動なんか成功しないよ。」という若者へのメッセージがたんまりと詰まっているということです。

正直もっと静かで退屈な映画かと思っていたが、ピンク・フロイドやジェリー・ガルシアというレジェンド級のアーティストの手がける楽曲を聴くだけでもワクワクするし、空撮や爆発など映像的に凄いこともやってるしで結構楽しめた。
たまにはこういう高尚な映画も良いものですなぁ。