家族の肖像 プロット

イタリアが誇る巨匠ルキノ・ビスコンティが1974年に発表した作品で、ビスコンティ後期の傑作ともうたわれる一作。全編が室内で撮影され、主要な登場人物は5人という限られた空間で繰り広げられるドラマを描いた意欲作。ローマの豪邸にひとり静かに暮らす老教授。その邸宅には、18世紀イギリスで流行した「家族の肖像」という家族の団らんを描いた絵画が飾られている。そこへブルモンティ夫人とその愛人、夫人の娘らが転がり込んでくる。当初は平穏な生活を阻害されたと感じた老教授だったが、次第に彼らに興味を抱き始める。「山猫」のバート・ランカスターが老教授を演じ、ヘルムート・バーガー、シルバーナ・マンガーノら、ビスコンティ作品おなじみの俳優たちが出演。脚本にも「山猫」「ルートヴィヒ」のスーゾ・チェッキ・ダミーコが名を連ねる。日本では78年に初公開され、日本アカデミー賞最優秀外国作品賞やキネマ旬報外国語映画ベスト・テン1位など多数の映画賞を受賞。2017年2月、デジタル修復版で39年ぶりに公開される。

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家族の肖像コメント(9)

abqpko
abqpko
1980年代前半にどこかの映画館で見たんですが、30数年ぶりに見ました。
当時は意味が全くわかってなかったと思います。ガキでしたので。見直してよかったです。
山猫が交響曲だとすると、これは室内楽ということになります。同じバート・ランカスターが主人公というのは偶然ではないのですね。テーマは共通していますから。
昔見た時にはほとんど記憶に残っていなかったリエッタが結構重要な役だったんですね。
彼女は女優をやめてしまったようです。
ドミニク・サンダ!お懐かしい!子供に向かっているはずなのに、あの上目遣いはなんなのでしょう。本当に美しいし、これぞヨーロッパのデカダンスの匂いが充満して、しびれます。
交わるはずのなかった教授と闖入者たちとの関係が変わるのは、ヘルムート・バーガーが示した予想外の「教養」に教授が心動かされたからです。日本の大学の薄っぺらい教養とは次元の全く異なるところの教養ですが。こういうところもヨーロッパ臭くてたまりません。
教授が、科学批判をする。現代科学は、中立ではないと言っていたところ。正確な言葉は忘れてしまったけれど、福島原発事故後それがまさにその通りだということを嫌というほど見せられてきて、この言葉の重みが沁みました。これは映画にとっては隅っこの方でしかない部分でしたが、現代科学批判という教授の考え方が端的にわかるシーンとして重要だったと思います。
このように、隅から隅まで神経が張り巡らされて意味のある非常に密度濃い映画。これをさらに重厚にしているのが音楽ですね。コンラッドが好きだというモーツァルトのアリアのシーン、最初にビスコンティが想定していたのは、なんと!ばらの騎士だったというではないですか!きっと1幕のマルシャリンのアリアに違いない!時とは残酷なものという、移ろいゆく時間は何ものにも止められない鴨長明的アリア。著作権の関係で使えなかったそうですけれども、これが使われていたらさらに一段と映画全体の意味が凝縮されて、ここに鋭く立ち上がっていたことでしょう!
昔はこの映画がそこまで評価されるのがわかりませんでしたが、今ならわかります。やはり上に足音がたまに聞こえる年齢になったからかもしれません。それにしても今の若い世代はこういう名作を見ないんですかね、映画館には40代以上しかほとんどいなかった…もったいないですね。現実の社会へ踏み込む批判が感じられないシンゴジラが評価される国ですからね。先行き不安を感じました。
nuqwci
nuqwci
政治の根本は恐怖であり、民主主義でも決定は多数決により、少数派は多数派を恐れて口を塞ぐ。王族や特権を持つ者から、人民による横暴に変わったに過ぎない。数の理論の前に道徳は失われ、少数派は武力で多数派に対抗せざるを得ない。テロリストは、そう言うのではないか。少数派の過激な主張の前に、多数派が声を上げられない世の中になってしまった。
plzchd
plzchd
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扉には厳重な鍵がかけられ、隠し部屋のような私室にこもって孤独と静寂を愛しながら生活を送る教授。しかし、孤独を望みながらも絵画を愛する彼の部屋のいたるところにはあらゆる家族の肖像画が掛けられている。
そんな彼の孤独で静寂な生活を打ち破ったのはビアンカという謎の貴婦人。空いている部屋を賃貸してほしいと頼む彼女に対して、教授は部屋を貸すつもりはないときっぱり断る。
その部屋を気に入らないかもしれないから見たいとせがむ夫人。断られたのだから見ても無駄だと思うのだが。そしてプロフェッサーも貸すつもりもないのに部屋を案内する。
更に夫人に続いて娘のリエッタと婚約者のステファノ、夫人の愛人であるコンラッドまで現れ、成り行きで結局彼らに部屋を貸すことになってしまう。
改修しても良いと言ったのは浴室だけなのに、部屋全体を改修してしまったために、教授の大切な美術品を置いた部屋はめちゃくちゃになってしまう。
苦情を言いに部屋に向かった彼を、なんと部屋にいたコンラッドは開き直って逆上する。
しかも、コンラッドが聞いていたのは教授が夫人と交わした契約とは全く違い、部屋は買い取りで好きに改修して良いというものだった。
夫人に苦情の電話をするコンラッドだが、ヒステリーを起こしたかのような夫人は教授との会話にもまともに応じられない。
さすがに気まずくなったコンラッドは教授に詫びを入れる。粗野で乱暴者だと思われていたコンラッドだが、実は絵画に造詣が深く彼との会話に教授は知的なものを感じ心引かれる。
基本的には夫人を筆頭に常識的な話が通じない彼らに本当なら教授はもっと怒っていいはずだし、色々と問題視しても良いはずだ。
しかし、彼は部屋を元通りにしてくれるならまた住んでも良いとかなり寛大な措置を取る。
ある夜、謎の二人の男が押し入りコンラッドは殴られ怪我を負ってしまう。警察には知らせないでほしいという彼の考えを尊重した教授は、彼を隠し部屋のような自室に運び看病する。
静かな生活を邪魔されて大いに迷惑している教授だが、不思議と彼らを追い出そうとはしないし、逆に親切にする。
相変わらず大きな音で曲を流すし、ある夜にはコンラッド、リエッタ、ステファノの三人は裸になって快楽にふけっている。
リエッタが教授となら結婚してもいいと教授に口づけするシーンは印象的だが、この娘も色々とずれている。
家族のように仲のいい彼らだが、実はお互いのことを良く知らないのかもしれない。ベルリンで左翼に傾倒し過激な運動をしていたというコンラッドはある日警察に拘束されてしまう。
そんな危険な男に娘を預けていたのかと夫人をなじる教授。彼は言うほど悪い人じゃないと庇うリエッタ。
色々と和解の意味をこめて教授は四人を食事に招待するが、政治的な意見の対立でステファノとコンラッドは掴み合いの喧嘩を始めてしまい、そのままコンラッドは部屋を出ていってしまう。
その時に初めて教授は心のうちを彼らに明かす。彼らのことを家族だと思うようにしたと。なるほど、家族とは安らぎだけではなく、互いに迷惑もかけあうものだ。
結婚に失敗した過去を持つ教授はずっと孤独を望みながらも、どこかでまた家族とつながりたいと思っていた。
彼が読んだある本の内容を語るが、それは彼と同じように部屋を貸している男の話。上の階で足音がするが、それは彼に死をもたらす音だった。しかし、彼が部屋を貸した四人は彼に死ではなく、もう一度明るい生活をもたらしてくれたと。
だが、幸福な時間は唐突に終わる。教授にもう二度と会うことはないだろうと手紙を残したコンラッドは部屋で爆死する。
ショックのあまり床に伏す教授の元に現れた夫人とリエッタは喪に服す黒ではなく真っ白な格好で現れる。
コンラッドは死ぬことで償いをし、自分たちに罰を与えたと語る夫人に、母のことは信用してはダメと告げるリエッタ。
再び孤独になった教授の耳には上の階で歩く誰かの足音が聞こえる。最後に目をつぶった教授は、自分で話した本の内容通りに死に連れ去られてしまったのだろうか。
色々と感情を揺さぶられる内容だったのと、コンラッド役のヘルムート・バーガーの容姿の美しさに見とれてしまう作品だった。
eqnbig
eqnbig
ふたつ、言葉が印象に残った。

ラストシーン、死の床で教授が気づくのは
"これが家族。これが一緒に生きていく形だった"ということ。

そしてもうひとつ、
"死んだって何も変わりはしない"と喝破した伯爵夫人。
(若者コンラッドのピストル自殺を受けて)。

このふたつの言葉は、まぎれもなくあのクサヴィエ・ドラン「たかが世界の終わり」の予言だ。
舞台のそでに誰が退場しようとも、家族という怪物はびくともしないという強烈さ。

絶望と笑いがきしみ音を立てながら同居する世界。

かつての巨匠ヴィスコンティと新星ドランがこうして地下茎で繋がっているのを知るのは、非常に面白い。
xhljifl
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場面展開が少なく、台詞が面白い、村上春樹の小説みたいな映画。ずっと同じ家の中だけど画も綺麗で特に飽きません。

この監督観たのこれで3作目なんですが美少年への思い入れがヤバくないですか?並々ならぬものを感じる

話は途中のハッピーなお食事会で終わればだいたい野いちごだった。正直あそこで終わってよかった。(若者の全てもシモーヌはお祝い会に来なくてよかったと思います。)

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