中村倫也の主演で、衣食住が保証され快楽をむさぼることができる謎の町を舞台に描くディストピアミステリー。映画配給会社キノフィルムズを擁する木下グループが、映画業界の新たな才能発掘を目的に2017年に開催した第1回木下グループ新人監督賞の準グランプリ受賞作品を映画化した。借金で首が回らなくなり、借金取りから暴行を受けていた蒼山は、黄色いツナギを着たヒゲ面の男に助けられる。蒼山のことを「デュード」と呼ぶその男は、蒼山に「居場所」を用意してやるという。蒼山が男に誘われ、たどり着いたのは、出入りは自由だがけっして離れることができない、ある奇妙な町だった。蒼山役を中村が演じるほか、石橋静河、本作が映画初出演となる立花恵理、山中聡らが顔をそろえる。監督・脚本は、松本人志出演による「タウンワーク」のCMやMVなどを多数手がけ、本作が初長編監督作品となる荒木伸二。
人数の町コメント(2)
最初から20分くらいで、昔見た「1984年」のリメイクではないかと感じました。設定や背景は全く異なりますが、骨格は「1984年」とほとんど同じだと思います。従って、どのように物語が進行するのか、ほとんど予想どおりの展開でした。
最後まで同じかなと思いましたが、最後だけは「1984年」と異なる展開になっています。最後の2分間で「この結末があったか!」との感があります。
評価の分かれる作品だと思います。「1984年」に比べると「甘い」ので、ちょっと唐突な部分が散見して違和感を感じましたが、私は高く評価します。それにしても「人数の町」という表題はお見事。