愛媛県宇和島市を舞台に、ある人物の死によって残された人々の運命が動き始める姿を描いた人間ドラマ。穏やかで美しい瀬戸内海に囲まれた小さな町・蒋渕。10年前にミュージシャンを目指してこの町を飛び出した圭介のもとに、1本の電話が入る。漁に出たまま行方不明になった兄の葬式をあげることになったのだ。「ミュージシャンとして東京で成功している」と嘘をついていた圭介は、帰郷を渋りながらも遅れて到着する。そこで彼を待っていたのは、兄の死でひとりになった父、元妻ながら葬式を手伝いに来た沙織、兄の最後の目撃者だという同級生の洋、洋の妹で足の不自由な凪といった人々だった。圭介の帰郷をきっかけに、それぞれの思いは交錯し……。主演は「極道めし」の永岡佑。数多くのアーティストのミュージックビデオを手がけてきた早川大介が長編初メガホンをとり、「オリヲン座からの招待状」のいながききよたかが脚本を担当。
凪の海コメント(1)
正しく眩しかった故人に対する自分の気持ちがみえていない元嫁。
東京でミュージシャンとして活躍していると偽る弟。
友人の死の真実や自身の両親や妹のことで独り抱え込む男。
自身のコンプレックスと育ててくれた兄のプレッシャーにより自分を出せない友人の妹。
登場人物みんながみんな、心に抱えているものがある設定だけど、それ程ヘビーに感じる問題がないし、その割にみんなだから詰め込み過ぎ感が否めない。
まあ、悩みっていうのは傍からみたら得てしてそんなものなんだろうけど。
ネタが重くないから展開も大して響かないし、取って付けた様なラストも何をみせたかったのか…。
登場人物達がもっと若かったり、自分自身がもっと若かったら感じるものも違ったのかなとは思うけど、タラレバはダメらしいのでね。