がんばれ！チョルス

前半は色々な謎（人間関係など）があり、ドタバタで面白いけどちょっとわかりにくいと思った。最大の謎はチョルスが異常に地下道を怖がる点。後半に謎がどんどん解かれていき、伏線回収がある。誰でも泣く展開。悪人が出ないところがいい。

終始コメディで終わるのかと思いきや(途中途中で韓国ドラマをディスるのはウケるw)、こういう展開が待っていようとは全く想像できませんでした。

日本だと面と向かっての話題を避けるテーマに対して、真摯に明るく向き合える韓国のエンタメ界はうらやましい。勉強になりました。

難病の子と知的障害の父親とのピュアな愛情物語、これでお涙頂戴というわけか。周囲も軽く良い人ばっかりで、ハイハイお手軽な……とひねくれかけたら後半怒涛の謎解きが！周囲の優しさ含めそういう事かと配線が繋がっていく。こうなると最後の血液提供者続出シーンは、もう分かっていても号泣避けられず。三密防止で隣席が空いていて良かった……。さすがにディズニー映画みたいに主人公も元に戻って完全ハッピーエンド、というわけにはいかなかったが、単純でも良いからそうなって欲しいと思わずにいられなかった。

ネタバレ！ クリックして本文を読む
Flour is bad for you, but our noodles are yummy.
こんな映画絶対に嫌いだ... プンプン、😡💢
そもそも設定が許せない... 重い血液の病気の少女と主人公のチョルスは力だけは人一倍あるけど、はっきり言って、おバカさんだし... 二人のロードムービーなんて見る価値なし！
サウンドトラックも何故か映像とはしっくりこないし、もう～ぅいやんなっちゃうたら！　でもオトボケなチンピラさん3人衆やお笑いを誘うデコボコな登場人物がコメディとしてはいい感じ...

What took you so long? Pigeons have too many germs.
You should've come sooner, 　"아빠"
I'll give you blood. Though it makes me dizzy.
I'll give you blood.
映画も中盤を過ぎたころから、シナリオ自体がコメディから大きくシフトをしていき、それに伴い、2003年にフラッシュバックを度々する時系列を無視をしたノンリニアーのタイムラインに物語が移っていく。

Thanks. Fool. Don't worry. I hate... the musky stench of the
underground. I won't go near Daegu ever.　Boss Yang.
Be happy!
この映画には、後に続く話の伏線が多く存在し、チョルスの友人のただのおっさんと思っていた人物が実は誰なのか ？ そして2003年のチョルスと現在の彼との繋がりは何なのか？何よりも登場人物が地下鉄の階段を降りるのを怖がるのは何故か？ 個人的に一番知りたかった、心の優しいセッピョルが、チョルスのどうして実の娘でその存在をお互いに何故、知らないでいたのか？ 一見ノンリニアーで描かれていたバラバラになっていたタイムラインが映画も終盤となれば、一挙に加速するように結束して一本の大きな束のシナリオになっていく。その時、全てが理解でき、この映画の素晴らしさと奇跡的な逆転劇を目の当たりにするようになる。その頃になると映画の警官がセッピョル、チョルス親子の睦まじい姿を見て号泣していたように、自身の涙腺の蛇口がぶっ壊れてしまっていた。

What are you doing? Come quick.
You don't need this anymore. Why keep riding it? Why should I always
push? My gosh. I love riding this, too！You know? ➡ コレコレ、オイオイとつい言葉が出てくるような親子の睦ましい少し微笑むことのできる映像になる? たぶん映画を観ないと意味不明かな？

コリア・ヘラルドによると2019年8月に行われた記者会見の時、主演チョルスを演じたチャ・スンウォンがこう述べていた。「私は、もともとコメディ映画好きで、たとえ、しばらくの間コメディに携わっていなくても”毒戦 BELIEVER”でもコメディと同じように演じたと思う。」... と”毒戦 BELIEVER”では個性的というよりはどちらかというと”タガが外れた” 役ブライアンを演じていた。その後に彼は映画”毒戦 BELIEVER”のプロデューサーにこの映画の出演を勧められたと付け加えていた。
心の優しいセッピョルさんを演じていたのが、オム・チェヨンさん、この人の演技は以前より高く評価されていて、この映画でもその才能と実力を遺憾なく発揮していた。

この映画を嫌いなんて言う人は、顔も見たくありませんから😁😂

いろんなネタがいまいちいかされてないなー、と思った前半。親やらやくざやらいろんなひとが絡んだ電話の伝言シーンやある目的のためのバスの二人旅とか、いまいち盛り上がりにかけるなー、と思っていたら後半はあれよあれよと人間関係つなぎあわせて泣かされました。やくざの連帯とか最高にホッときた。