あなたになら言える秘密のこと プロット

「死ぬまでにしたい10のこと」のイザベル・コイシェ監督が再び主演にサラ・ポーリーを迎え、1人の女性の苦悩と再生を描いた人間ドラマ。海の上に浮かぶ油田掘削所を舞台に、過去の辛い思い出により口を閉ざしているハンナと事故で負傷したジョセフとの交流と、それぞれの哀しい過去が語られる。共演にティム・ロビンス、ジュリー・クリスティ、レオノール・ワトリング。05年ゴヤ賞の作品賞・監督賞を受賞。

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あなたになら言える秘密のことコメント(7)

npuvhkr
npuvhkr
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ハンナが秘密を打ち明けるシーンは可哀想で涙が止まりませんでした。 なんで人はあんなに残酷になれるのか、それも同じ国の味方の兵士だったなんて。 打ち明けている時にハンナが服を脱ぎ、傷痕を触らせて、今まさに打ち明けているその傷だとジョゼフが察した時あたりから涙腺崩壊でした。 同じ主演、監督タッグの『死ぬまでにしたい10のこと』が好きだったので、タイトルにも興味を惹かれこちらも観てみたらこんな秘密だったとは・・・休暇を取ってよかった、旅行に行ってよかった、「私、看護師です」と名乗ってよかった、油田の人達に会えてよかった、食の喜びを再び味わえるようになってよかった、そしてジョゼフに出会えて本当によかった(涙)
ffhowex
ffhowex
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少女の声の語りで始まる。この声の主が誰かは最後まで語られない。それは、見るものの想像にまかせられる。おそらく、主人公ハンナの不幸の中で葬り去られた、彼女のはじめての娘の声ではなかったのだろうか…。
開巻と共に、ハンナがいかなる女性かが紹介されていく。その描写は簡にして要。大きな工場での生活の様子。作業前に一人だけヘッドホーンをとらない彼女は難聴者なのだ。独り、ライスと半分の林檎とチキンナゲットのランチを食べる彼女。障害故の人嫌いなのだろうかと思わされるのだが、耳のことも、人付き合いのことも、もっと重い理由があることを、我々は後で知るのである。
勤勉すぎることに組合からクレームがつき、
一ヶ月の強制休暇をとらされた彼女は、海辺の町にたどり着く。しかし、彼女は、なぜか遊べない人のようなのである。そこで短期の看護士の仕事につき、沖に浮かぶ海中油田の基地へと渡るのである。そこに彼女を待っていたのが、大火傷を負ったジョゼフであった。 体にも心にも傷を持ちながら、ユーモアに満ちた話し上手のジョゼフとのやりとりの中で、少しずつ心を開いていくハンナ。自らに贅沢を禁止するかのような食生活をしていた彼女が、シェフ・サイモンの愛情ある料理を貪るように食べるシーンも印象的である。
コーラという看護士と少年の悲話。自らの名前さえ語らぬハンナの対応。秘密の話としてジョゼフが語る父親とのボートのエピソード。一つ一つの会話に深い意味が込められている脚本は見事。
ジョゼフの秘密とは「僕は泳げないのだ」ということ。この秘密も、ラストの感動を深くする伏線なのだ。二人の対話劇の進行の果てに我らが耳にするハンナの「秘密」は、共に涙することでしか癒すことのできない、ボスニアの悲惨な戦いの中での地獄の体験であった。一時的に視力を失っているジョゼフの手を取り、傷だらけの自分の胸を触らせるシーンは切ない。彼が言う「レイプの果てに、ナイフで傷つけられ、その傷口に塩をすり込まれ、さらに縫合され、衰弱して死んでいった君の親友の名前は何というの?」彼女は答える「ハンナよ」と。生き残ったものの恥がそう言わせたのだろう。私も死にたかった。生き残った自分に幸せになる権利はないのだ。そんな深い悲しみが、今の、独りの彼女をつくっていたのだ。
彼女の苦しみを我が苦しみとして、胸に受け止め、共に涙したジョゼフから、しかし、彼女は去っていく。視力の回復した彼は、逡巡の果てに、彼女との人生を望む。彼女を見つけ出し、その思いを告白する場面が心に残る。ハンナは言う「一緒になっても、ある日急に私は狂ったように泣き出し、あふれる涙を止めることができず、二人ともついにはその涙の海におぼれてしまうだろう」と。ジョゼフはうつむき考えるるそして彼が言った言葉は、我々の胸にストンと落ちた。「ぼくは泳ぎを一生懸命練習するよ。」
こうして二人は結ばれるのである。明るいキッチンに座り、静かな表情でコーヒーを飲むハンナ。少女の声が重なる。「私の妹たちが戻ってくる声が聞こえる。もう私は去ろう。そして、二度と戻ってくることはないだろう。」
窓の向こうの草原を、赤い服を着た双子の少女がこちらに向かって走ってくる。明るい声と共に。そして、画面は、静かにフェードアウト。その暗闇の中で、ハンナと共に痛んだ自分の胸が、静かに癒されていくのを感ずる。我々の誰もが味わったことのない悲惨を胸に、それでも人は幸せになれるのだろうかという問を、心の隅に残しながら。
静かな音楽を耳に、ハンナの今の幸せに精一杯のエールを送りながら、エンディングのスクリーンを見つめていた。
obgezpp
obgezpp
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何度も見るうちに、この映画は凄く完成度が高いような気がした。音楽の使い方、選曲も素晴らしい。冒頭のハンナが仕事をしている時の多分耳鳴りと騒音を表現したかったのかな?あのBGMだけは好きになれなかったが、途中で日本語の歌が流れてきたのにはびっくりした。謎の女の子の声は、きっとハンナの過去の子供なのだろう。忘れたいけど忘れられない過去。その消せない辛い過去を持った2人が傷を舐めあい理解し、生きる価値を見出していく様。ジーンときます!
ngpsgh
ngpsgh
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海の中にポツンと浮かび上がる要塞のような油田掘削所。爆発事故が起こり一人が死亡、一人が大火傷・骨折・一時的失明の重傷を負った。無理矢理与えられた休暇にうんざりしていたハンナ(サラ・ポーリー)は、看護師が一人必要だという話を聞きつけ即名乗りでることに・・・従業員たちには看護師の経験があることだけ伝え、「出身はどこだ?」と聞かれても頑なに返答を拒むハンナ。仕事さえ出来れば文句はないはずと言わんばかりの彼女だが、過去には触れられたくない様子に従業員たちもそれ以上聞いてこない。いつ掘削作業が再開されるかわからない要塞において、国際色豊かな残された人々は皆孤独を分かち合うかのようで、人の痛みを互いに理解している優しい雰囲気に包まれている。

従業員が皆ヘッドホンで騒音をカットしている中、難聴のハンナには必要ない。労働組合にも加わらず、友達もいない。常に孤独。食堂では決まって白米とチキンナゲットと半分に切ったリンゴをひとりで食べているのです。彼女は食べ物も質素。ある町へ旅行に来て、入った店が日本の音楽がかかっている中華料理店というのもカウリスマキ風の哀愁を感じるのだ。

掘削所には世界各国の料理を作ることができるサイモン(ハビエル・カマラ)という料理人もいて、ハンナにも好きなものを食べさせたくてしょうがない。ジョゼフ(ティム・ロビンス)の看護を始めたとき、彼の残した食事(ニョッキ?)を食べたことがなかったらしく、こっそり食べてしまうのです。「美味しい。こんなの食べたことないわ」とハンナの気持ちが伝わってくる(実際には言ってません)。サイモンとジョセフのおかげで食べ物の言葉が数多く登場しますが、世界各国の音楽とともに土地の料理を食べるなんてかなり幸せかもしれない・・・

タイトル通り、看護師と患者が心を通わせハンナがジョセフに秘密を伝えるところも涙なしでは観れないところ。それでもまだ自分の名前をコーラのままにしておいたり、髪の毛の色もブロンドではなく赤毛だと隠していた。クロアチアのホテルには看護学校の友達も実際にいたのかもしれないし、子供を連れたお母さんもいたのかもしれないけど、三人称で悲劇を語り泣き崩れるハンナの気持ちを全て察したかのようなジョセフ。病院に転送される際に「ハンナ!」と叫んだシーンによって彼の心も伝わってくる・・・

ハンナのカウンセラー(ジュリー・クリスティ)の言葉でもわかるように、戦争の傷痕は受けた本人にしか伝えられない。ナチスの行った虐殺さえも風化してしまうのが現実であり、人間は悲惨な事実を忘れてしまうものなのです。語り継ぐ者が必要なのに、当の被害者は生き残ったことさえ恥だと感じるくらい心に傷を負っている。日本においても南京大虐殺の事実や慰安婦問題を消し去ろうとする勢力があるけど、戦後生まれの人間に歴史を否定されても説得力がない。かといって、被害者・加害者ともに口を閉ざしてしまっているのだから、水掛け論になるのも当然なのかもしれない。

映画では要所を子供の声のナレーションを入れていることが印象に残ります。その子の正体は謎のまま進みますが、「赤いコーデュロイパンツと青のシャツを着て・・・」とは、おそらくクロアチア国旗を指す言葉なのでしょう。また、最後には2人の子供が生まれたので役目が終わったと言ってるところから、ハンナの子供だったと推測できますが、秘密の告白を聞いてしまった後では、その子が母親を全て許している親子愛にまた泣けてしまう・・・
ppkjtw
ppkjtw
なにも考えず、DVDの裏の解説も読まずにてっきりコメディ映画だと思って借りたら、実はシリアスな社会派ヒューマンドラマでした。しかも今知って驚いたのが、製作にアルモドバルが絡んでること。

舞台は海の上の油田所で、「イングリッシュ・ペィショント」のように事故によって失明した患者と看護する女、そしてそこで働くはぐれ者たちの心のふれあいがストーリーの軸になっています。女は耳が不自由で、しかもほとんど自分のことを語ろうとしない。そして、その過去が最後のほうで一気に明るみになっていく。

社会からはみでた周縁の人を描いた映画ですが、この手の作品にありがちな独りよがりさはまったくなく、説教くさいわけでもなく、淡々としたタッチで描かれています。それは、あくまで「心のふれあい」に主眼を置いたからではないでしょうか。サラ・ポーリーという女優さんはちゃんとインプットされました。そして、ティム・ロビンスって相変わらず無愛想だけど、いい俳優だと思いました。

不思議とさわやかな作品でした。