旧ソ連映画を代表する名匠ニキータ・ミハルコフが30年代のスターリンの大粛清をテーマに、激動の時代に引き裂かれた男女の悲劇を描いた人間ドラマ。ミハルコフが主演を兼ね、脚本をルスタム・イブラギムベーコフと共同で執筆、製作にも参加。撮影は「ウルガ」のヴィレン・カルータ。美術はウラジミール・アロニン、アレクサンドル・サムレキン。録音はフランスのジャン・ウマンスキー、編集はイタリアのエンツォ・メニコーニ。音楽は「惑星ソラリス」などタルコフスキー作品で知られ、「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」「ウルガ」でもミハルコフと組んだエドゥアルド・アルテミエフ。出演はほかに「恋愛小説」のインゲボルガ・ダプコウナイテ、ミハルコフの末娘ナージャ、舞台の名優でミハルコフの「絆」などのオレグ・メシーコフ。主題歌はロシアン・タンゴの名曲『疲れた太陽』。67回米アカデミー外国語映画賞、94年カンヌ映画祭審査員グランプリ受賞。キネマ旬報外国映画ベストテン第6位。
太陽に灼かれてコメント(2)
歴史背景の解説がないと理解できなかったようであった。
途中まで人間模様のスケッチのようなドラマで、先が気になる展開も全くなく、退屈で退屈で15分おきに眠ってしまった。ポップコーンを食べながら見ることでなんとか最後まで見ることができた。
終盤の30分くらいからナージャのキュートさが炸裂して、ぐんとよくなったと思ったら、その直後とんでもない陰惨な展開でびっくりした。途中で見るのを断念しようと迷っていたのだが、最後まで見てよかった。
ほんのちょっと前まで一緒に食事したり川で遊んだりしていた仲間が一瞬で立場が変わって殺し殺される関係になってしまうのには、ゾッとした。
ナージャの無邪気さが時代や社会背景の寒々しさを際立たせていた。
エモーショナルなものを期待していたので少し残念