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光の帝国 プロット 日本 07月18日 2009 劇場で
インカ帝国の謎 プロット イタリア 09月10日 1988 劇場で
太陽の帝国 プロット アメリカ 04月29日 1988 劇場で
風の王国 プロット 日本 05月27日 1995 劇場で
ガキ帝国 プロット 日本 07月04日 1981 劇場で
地底帝国の謎 プロット アメリカ 07月30日 1988 劇場で
北国の帝王コメント(7)
世界大恐慌の不況の中、無賃乗車で旅をするホーボーと呼ばれる男たちがいて、無賃乗車をする者を殺してでも食い止めようとする偏執的な車掌がいる。無賃乗車は成功するかどうか。意地と意地のぶつかりあいが注目を集めて、無賃乗車の成功が賭けになる。車掌のシャックを演じたアーネスト・ボーグナインのいかつい顔つきと行動が、いかにも頑固で強情な役回りにはまっている。反面、主役のリー・マーヴィンは若造相手に仲間だと言ったと思えば急に喧嘩したりで一貫性がなく、今回はそれほどたいしたものでもなかった。
職を得ることが出来ない当時の情勢を考えれば、これが彼らなりの意地と自由な生き方なんだろうし、その後のヒッピー文化に近いものが在るのかもしれない。でも無賃乗車をすることに命を懸けるという主題にはまれなかった。それに展開も途中で下車したりとのんびりとしていて、中弛みがあって盛り上がりを感じられなかった。
当時の状況と人々の間にある暗黙の価値観を理解しないと楽しめないかもしれない。大恐慌で長い期間職を得られないままの人々と、大恐慌でも職があってそのような人々を見下していて自分の権利を守ることは当然という立場の者との対立がある。持たざる者の自由を求めての体制への反逆が、その後のアメリカン・ニュー・シネマへと通ずる先駆け的な作品であるように思うが、作品自体は力不足。
そこには人権やモラルを無視した底知れぬ狂気しか存在しないと思っていいだろう。
彼は自分の職務に忠実と言うよりも、むしろ人殺しを心の底から楽しんでるようにしか見えない。
もう共に苦味走った面構えのマーヴィンとボーグナインが、同じフレームに収まっているのを眺めてるだけでも幸せでした。
そして観客は、煮えたぎるような漢(オトコ)の意地とプライドが激しくぶつかり合う、血戦の目撃者となることでしょう。
エース・ナンバーワンと若造シガレットのやり取りも面白い。「俺こそが北の帝王だ」なんて言っても、やはり若造なんだよ・・・キャラダイン・・・ホーボーなんかにはなれないのさ!
ふたりの男の凄まじいタイマン勝負。クライマックスの列車の上での決闘は手に汗握る。
演技対決ではアーネスト・ボーグナインに軍配か。