レクイエム(2004)
プロット
アメリカ
03月05日 2005 劇場で
アリゾナ・ドリーム
プロット
フランス
07月30日 1994 劇場で
ドリーム・ラバー
プロット
アメリカ
01月01日 1900 劇場で
ドリーム・クルーズ
プロット
アメリカ
05月12日 2007 劇場で
ドリーム・スタジアム
プロット
日本
06月21日 1997 劇場で
ハワイアン・ドリーム
プロット
日本
08月29日 1987 劇場で
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レクイエム・フォー・ドリームコメント(20)
おばちゃん集団が日焼けの奇妙な映像から冷蔵庫お化けの怖さ加減。
実験的な映像シーンからトリップ映像の連続でストーリーは地味に不穏に進む。
母親は廃人に、息子は片腕に、恋人はアノ世界から抜け出せない感じで、唯一黒人は母を想い出所して更正のチャンスも。
注射針の傷痕から同じ箇所に再度、打つ場面は鳥肌が!ゾッとする。
若者がクスリにハマっていく様子は自業自得くらいの気持ちで見ていたが、その母親がダイエット目的からクスリ漬けになってしまうところは心が痛い。薬物依存の恐ろしさを見た。クスリ、ダメ、絶対。
まぁ言っても自分で選んだことっすからね…、
で究極おしまいなのだが、
なんせお母さんの存在感&展開が辛過ぎて、
おそらく観た人のほとんどが同じ気持ちなんじゃなかろうか。
演技がうま過ぎて、文句言いたくなったわ。ほんと辛くなった。
面白かった。
面白かった、というべきか、キツかったというべきか。
2009年にイギリスの映画雑誌「エンパイア」にて「落ち込む映画ランキング」で一位になった作品。
まったく前評判どうりの映画だった。ただ自分はなぜかそこまで衝撃は受けなかった。
なんていうか登場人物への共感というか、そういうものがあまり得られなかったからだと思う。それは映画の心理描写が足らないからではなく、単に私が麻薬なんて簡単に手に入らないような田舎に住んでいるからだろう。
どうしても麻薬による恐怖というものが理解できない、そんなものに手を出そうとも思わないし。ただそれに一度落ちてしまったら最後、這い上がるのにものすごい苦しみを味わう地獄を見るであろうということは理解できる。
ではなぜ人は麻薬に手を染めるのか?
その点について言及しているシーンは、この映画にはあんまりない。
皆が自分の欲求を満たすために軽い気持ちでそれを扱っている。
でもあるにはある。ヤブ医者に覚醒剤を処方された主人公の母親の件だ。
主人公は自身も麻薬に手を染めているのにも関わらず、母親に薬を断つように促す。
しかし母親はそれを聞き入れようとはしない。
理由は「痩せてテレビに出たいから」。
下らない理由かも知れないが、次第になぜそこまで母親がテレビに執着しているのかが説明される。
それは孤独だったから。
夫に先立たれ、息子はろくに帰ってこない。同じアパートの住人ともそれまで疎遠だった。テレビだけが母親にとって世界との唯一の繋がりだった。
ある意味引きこもりがインターネットに依存する現象とも似ている。自分の周りにいる人を遠ざけながらも、結局は他者との関わりを求めている。
結局人は孤独には耐えられない。
世界と繋がり、世界に自分が存在する意義を見いだしたいのではないだろうか。
しかし、自分のちっぽけな世界に引きこもっている限りそれは無理だろう。
そうして自分の世界しか見ない人は次第にジレンマやエゴが肥大化していく。
結果目先の望みに釣られて短絡的な行動をとり破滅していく。
……と、いう解釈もできるとは思うが、はっきり言ってこの映画は単純な反麻薬主義的な説教臭い映画ではない。ただ人生を踏み外し夢を失った人々の転落を延々と描いている。その描写は徹底していて一切の容赦はない。
1つの側面を極めた映画としては素晴らしい出来だと思うが、個人的にそれ以上の感慨はないのが正直なところ。