ペイン
プロット
日本
10月27日 2001 劇場で
プライド&グローリー
プロット
アメリカ
01月01日 1900 劇場で
ブラック アンド ブルー
プロット
アメリカ
07月24日 2020 劇場で
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
プロット
アメリカ
02月23日 2002 劇場で
マスター・アンド・コマンダー
プロット
アメリカ
02月28日 2004 劇場で
ワンス・アンド・フォーエバー
プロット
アメリカ
06月22日 2002 劇場で
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ペイン・アンド・グローリーコメント(20)
映画は自分はうーんっていう感じ。
勝手に「ニューシネマパラダイス」的な内容と思っていたし。
でも、スペインの風景とペネロペ・クルスはキレイだった。
最後の方に出てくる、ある人のある部分が大きくてビックリした。
医者目線で言うと、主人公が患っている病気をよくぞ診断したものと思う。
ペインアンドグローリーのペインのほうの身体的痛みや飲み込み難さ、喘息様発作については最初は原因不明のようで、精神的なものと思われましたが、最後、CTスキャンを撮り、原因がはっきりします。頸椎の前方の靭帯にトゲのような骨の出っ張りが出来て、食道を後ろから圧迫することで症状が出ていたのでした。頸椎後縦靭帯骨化症もみとめられました。フォレスティエール病と字幕には書いてありました。Forestier disease だと思います。フランスの医学者の名前が由来で、現在ではDISH(Diffuse Ideopathic Systemic Hyperostosis)びまん性特発性骨増殖症という症候群名で呼ばれることが一般的になってきたようです。CT装置は東芝製のAquillionという機種でした。東芝は医療部門をCanonに売却してしまったので、こうゆうかたちで、映画に残るのは技術者の人にとっては誇らしいことではないかと思われます。
原因がわかって、手術で良くなる希望が出てきて、同時に若い頃の恋人に再会でき、マドリッドの古美術商で初恋の左官職人がセメント袋に描いてくれたの自分の幼かった頃のスケッチを手にすることが出来て、ぐっと前向きになれたせいか、実際、手術のあとに復活して、自伝的な新作映画を撮るシーンで終わります。我々もまた、あの可愛い子役君とペネロペ・クルスに会えて、見終わることが出来ました。もう少し伸ばして、左官職人役の若い役者と監督が付き合い始めるみたいなエンディングにしちゃったら、ただのゲス映画になるところでした。くわばらくわばら。
実に羨ましい結末でした。実際はいがみ合ったり、嫌いなやつとは、一生実を結ぶことはないんですけどね。夢物語だったとしても、いい映画でした。
アルモドバル監督作品はそこそこ追いかけている感じなので、なるほど~と思ったのだけど、あまり興味のない人にはどうなのだろう。アントニオ・バンデラスがかつてないほどかっこよくない、すっかりおじいさん。おじいさん同士の濃厚なキスシーンは苦手な部分。
監督としておじいさんになっても求められ、断るくらいの巨匠の立場はうらやましい。子ども時代の穴蔵での暮らしは楽しそう。しかし煙突がある感じがしなくて調理で、肺を傷めてしまいそうだ。
監督自身を投影したと言われる初老の映画監督が主人公。過去の栄光を抱え今は病から精神的にもドン底状態で苦しんでいる。いわば隠居状況だ。過去の栄光によって舞い込んだ仕事から、ストーリーは回り始める。底辺だった彼に思いがけないことが起こり、彼は前に進み出す。すると状況もいい方向へと彼の背中を押す。・・・・これは人生を最後まで前向きに生きようという初老の主人公の再生の物語だ。
ノンフィクションならではのちょっとできすぎた感はゆがめないけれど、やはりこういう結末の方が気分がいいのは、この映画を見ている現在の状況のせいもあるのだろうか。あきらめてはいけない、人生は捨てたものじゃない、乗り越えて行こう、といった監督自身にも向けた人生賛歌なのだ。
メインの俳優たちがペドロ・アルモドバル作品の常連なのは、安定感というよりちょっとマンネリ感も感じてしまったけれど、ストーリーを彩る独特の色彩、インテリアデザインのセンスの良さは、主人公のファッションと相まって、変わらず健在。裏切ることなく、溜息ものだった。貧しい境遇として描かれる故郷の村の住居でさえ、牧歌的なテイストにこじゃれたアクセントが利いていて、思わずうっとりだ。飛び切り素敵なインテリア雑誌をみているかのようだった。
主人公の最初の状況に大いに共感する私にとっては、映画館での鑑賞再開を記念するにふさわしい作品だった。
私もかつて芸能界に憧れた。あのまま進んでいたら、と想像するとき、煌びやかな照明に照らされる自分と、闇の中で苦しむ自分の両方が見える。そして重たい感情がこみ上げる。私は、そこで生きていけるほど、強くなかった、と。
映画を撮り続けられず、持病に侵され燻るような毎日を送る映画監督と、いがみあった主演俳優の再会の美しき痛さ。
互いの才能に惹かれ合い仲間となる中年男性間の友情。新しい芝居をつくる熱量と、さらに偶然の出会い。
中年男性同士のキスと今生の別れの美しさと切なさに泣く。初めての感覚に目が冴える。
回想シーンもさっきまで見ていた風景さえも最後には虚実が揺らぐ。虚実すらもうどうでも良くなるほどに喜怒哀楽の全てをリアルに感じることができた作品でした。