サンデー・ラバーズ
プロット
フランス・イタリア合作
11月02日 1985 劇場で
ビューティフル・サンデー
プロット
韓国
10月11日 2008 劇場で
エニイ・ギブン・サンデー
プロット
アメリカ
05月27日 2000 劇場で
ブラック・レイン
プロット
アメリカ
10月07日 1989 劇場で
ブラック・クローラー
プロット
オーストラリア・アメリカ合作
02月05日 2021 劇場で
ブラック・ジャック
プロット
日本
11月30日 1996 劇場で
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ブラック・サンデーコメント(9)
日本では「爆破予告(?)」があったため劇場公開されなかった映画…という知識はあった。
たまたま、「午前十時の映画祭」に入っていたので見てみたが…。
ベトナムで捕虜生活を送った帰還兵が、女テロリストと結託して、米国社会への復讐をはかる。それを、イスラエル人工作員が阻止しようとするストーリー。それに、米国最大のイベント、スーパーボウルを重ねるわけだ。
途中までは、アクションシーンや、物語の背景その他ははっきり言って眠い感じもした。しかし、スーパーボウルの場面に重ねて、爆弾を積んで飛ぶ飛行船との駆け引き。
実に見事!
CGのない時代に、あそこまで興奮できる映画ができるとは。
いや、CGがあってリアルな画像を作れる今の時代の映画のほうがなおさら空疎に感じる。
これは見て損のない作品だと思う。
ビデオソフトはずいぶん前からあるそうだが、ぜひ劇場の大画面で見てほしい。
それだけでお話の筋がわかるシンプルさ
しかし内容は圧倒的に濃い
テロリストもプロなら、対抗するイスラエルの秘密情報部モサドもプロ
しかしプロでも躊躇もすれば思わぬ齟齬もある
冒頭のテロリストのアジト襲撃で女テロリストを躊躇って殺さなかったばかりに物語が始まる
アマチュアとはいわないがアメリカの地元警察はもちろんFBIまでも舐めてかかるとバタバタ殺される
プロ同士の殺すか殺されるかの文字通りの死闘を手に汗握るストーリーと緻密なプロットを巧みな構成と演出で見せる
子供騙しは一切なく、そんなアホなというシーンは微塵もない
中盤、捕まりかけたテロリストがわざと浜辺に向かって逃げる
わざと殺される為あるいは入水自殺するためだ
それしか考えられないと説明抜きに展開する具合だ
ベトナム帰還兵が精神に異常をきたしテロを起こす
もちろんランポーの元ネタと言えよう
本作の5年後の作品だ
空から数万人の人々にテロを行う
これは22年後に911として現実化した
テロをする側にも理由はあるが、もちろんテロは阻止されなければならない
その為に殺し殺されることが果てしなく続く
主人公は殺し続けることに疲れたと正直に吐露する
その弱気が結果的にテロリストに同僚やアメリカの捜査員や民間人が大量に殺される事態となったのだ
テロリストはどの様な理由があろうと殺人鬼だ
情けをかければ誰かが死ぬ
自分かもしれないし、恋人かも知れない、子供や肉親がテロで死ぬかも知れないのだ
本作には日本人テロリストが登場する
そしてテロリストに爆薬を瀬取りさせて幇助する日本人の貨物船船長も登場する
卑劣な大量殺人を計画しているテロリストそのものとして、あるいは金でテロリストに協力する人間として描かれているのだ
もちろん70年代当時に日本赤軍の数多くのテロが世界中を震撼させていたからに他ならない
日本人もテロリストの有力メンバーだという目線なのだ
本作で描かれるようなテロは遠いベトナムや中東やアメリカの話ではない
つまり日本に関わる映画だという目線で日本人は観るべき映画なのだ
現に本作は日本に於いて公開時に爆破予告で公開を中止させられるというテロの餌食になっているではないか
本作の中で日本人テロリストが殺されることに怒り爆破予告テロを起こした人間が日本にいるということだ
来年は東京オリンピックだ
数万人の人間が集まる会場は連日複数箇所になる
テロリストには格好の標的になるだろう
テロリストは外国人だけなのだろうか?
いや日本人にもプロのテロリストがいるのだということを本作は思い出させてくれた
日本の警察や公安当局が本作で描かれるモサドのように無慈悲で本当のプロであるのかがこれから試されるのだ
その結果は日本人とオリンピックを見に来た世界の人々の人命の安否として現れるのだ
恐ろしいことだ
まさに今、こんなテロリストがいるわけですからね。
本当にこわいです。
内容も本当に深くてリアルで、正義感溢れる刑事の活躍も「おおっ!」って感じです。
時代が時代なので、ケータイとかないし。。。走る!走る!命懸けで阻止する!という意気込みがらすごく伝わってきます。
こんなテロリズムがこんなにリアルにこわい時代なんて、なんだか切ないですね。
当時もセンセーショナルだったみたいですが、今見てもリアルに怖いです。ホラーとかよりも現実の方がこわいですよね。
時代にかかわらず、すばらしい作品です。ぜひ皆さんに見てほしい映画です。