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ジェリーコメント(4)
そして、始まってみますと、ぶったまげました、これ。いや、これが続きなんであれば、もうガス・ヴァン・サント、とんでもないところに行こうとしてますよ。ある意味、『グッド・ウィル・ハンティング』のあのヒューマンな感じを完全に切り捨てたリアルに向かおうとしてる感じです。むしろヒューマンなものを剥ぎ取るための舞台設定という感じもしますですね。
撮影はとんでもなく素晴らしいです。ナイスショットー!と言いたくなります。ただ、あんまりにもな長回しショットで、何度か突っ込みたくなったのは確かですね。
自宅で鑑賞。G.ヴァン・サント監督に出演のC.アフレック、M.デイモン(二人とも役名は“ジェリー”)を加えた三名で脚本と編集を担っている。二人が砂漠で迷い一人だけ生還した実話(ハイウエイからたったの300m付近で迷子になっていたらしい)がベース。タイトル名もクレジット表記も無くいきなり始まる。セリフが極端に少なく、長回しが多用されている(10分近く続くシーン有)。ひたすら虚無的な美しく切取られた心象風景が映し出され、『ブロークバック・マウンテン('05)』を彷彿させる。ただ退屈だったので、50/100点。
・本作から始まる(孰れも実話を脚色した)“死の三部作”と呼ばれる内の一本だが、残り二作──コロンバイン高校銃乱射事件の『エレファン('03)』はピンッと来なかったので、未鑑賞のK.コバーン(ニルヴァーナ)の自殺に材を採った『ラストデイズ('05)』は観るかドウか微妙。本作は献辞が三名に捧げられているが、中でも『カッコーの巣の上で('75)』の原作で知られるK.キージー(残り二名はT.ベーラとB.ブコウスキー)のみが、エンド・ロール最後に表記されるのが興味深い。
・鑑賞日:2011年11月18日(金)
一つ一つのシーンが長すぎる。もう十分ってくらい冗長。
広大だ、という事を表したかったのかも知れませんが、ただ荒野の映像垂れ流しているだけにしか見えません。
いや、もうわかったから!と早送りしたくなる。
永遠と歩き続ける彼らは悪夢の中にいるようで。
じゃあ、その悪夢の中で犯した罪は本当の罪といえるのでしょうか。
冒頭の車で走っているシーンなんかは、映画好きならピンとくるものがあるのでは。
ただ、車を降りてから。ダラダラ地獄がはじまる(そういう映画とは知らないもんだから)
5~10分平気で画がわりのないシーンを連発。最初の車と最後のトボトボ歩きだけなら良いが。客観的に作品をみるのも監督の仕事でしょうけど、ほとんど仕事させてもらえなかったんじゃないでしょうか。二人の自己満足で完結しているような作品。