昭和のいのち
プロット
日本
06月22日 1968 劇場で
夜の牝 花のいのち
プロット
日本
10月18日 1969 劇場で
いのちの地球 ダイオキシンの夏
プロット
日本
08月18日 2001 劇場で
サン・ピエールの生命(いのち)
プロット
フランス
11月04日 2000 劇場で
いのちの食べかた
プロット
ドイツ・オーストリア合作
11月10日 2007 劇場で
いのちの戦場 アルジェリア1959
プロット
フランス
02月28日 2009 劇場で
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いのちの紐コメント(1)
シアトルの自殺防止協会での会話劇が舞台となっており、主人公は自殺防止協会でボランティアをしていた大学生のアラン。このアランを演じているのが1963年の映画『野のユリ』で黒人俳優として初のアカデミー主演男優賞を受賞したシドニー・ポワチエである。
そんなアランが留守を任されていて、たまたまかかってきたインガという女性からの電話をとったことから、物語が展開される。
他の電話よりも様子がおかしいと思ったアランは「睡眠薬を飲もつもりではないでしょうね?」と訊ねるとインガは「もう飲んだわ」と答えたことで、アランは大慌て。あくまでボランティアであって自殺をとどめさせる方法もわからないし、すでに睡眠薬を飲んでしまっているから、本当にどうしたらいいかわからない。
1960年代では、今のように逆探知がすぐにできるような環境ではなかった。電話を切られてしまってはもともこもないということで、アランは頭の中をフル回転させて、時には冷静に、時には熱心に、時には丁寧に…あらゆる話術を使ってなんとか居場所を聞き出そうとするが、全く居場所を言う気配もなく、世間話や自分のこれまでのことを話し続けるインガ。
発見が遅れてしまっては、インガが死んでしまうため、とにかくアランは必至に会話から居場所をつきとめようとする。この緊張感はシドニー・ポワチエの汗の量が物語っている。
この映画の難点は、インガというキャラクターを回想シーンを盛り込むことで、見せすぎているという点だ。近年で言えば2018年のデンマーク映画で『THE GUILTY ギルティ』という作品があったが、こちらは極端に電話の相手は全くみせないのだ。とにかく会話の中で観ている側に人物像を想像させるという手法を巧みに使っていて、観ていても飽きなかったが、今作はインガのシーンが長すぎて疲れてしまう。声とエピソードだけで人物像を想像させて、ラストにだけ映るという構図であった方がよかったのではないかと思う。
しかし、シドニー・ポワチエの演技はよって演出されるとてつもない緊張感を味わうことができる映画であることは間違いない。